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お前が何なのかを暴きだせ。

ジョジョに萌えたり、その他観劇、読書などの覚え書き。
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漫画「flat」について

今月中に新刊が出るので、出てからでもよかったんですが、まぁこのタイミングで書いておく。
青桐ナツの連載漫画「flat」に出会ったときはもう衝撃的というか感動的ですらありました。
まず表紙の水彩画っぷり(どんな日本語だ)に心持ってかれる。
すっごい綺麗に塗られるんですよね、水彩画。
この色遣いとか濃淡にまずびびっと来るものを感じた。

中はと言いますと、人物がちょっとシンプルめな感じの絵柄なんですが、それでも登場人物みんなにちゃんと個性があるし、表情にもものすごく説得力があって引き込まれる。
主人公がまったり自由人だからなんだろうけど、話の空気もすごくまったりしていて、素敵。
それなのに胸がきゅーってなるような切ない話や、感情のやり取りがままならないもどかしさみたいなのが描かれていて、これはただのほのぼの系漫画ではない。と思った。
ほのぼのなんだけど、少しだけ胸が切なくなる、でも最後にほんわかするというか。
そんなお話。
乙一みたいなほんわかと切なさが好物の私にとってこれはドツボだった。

でまた登場人物がみんな魅力的すぎる。
主人公へーすけは超自由人でお菓子作りが趣味。私は本気でへーすけの手作りお菓子が食いたい。
その友人鈴木くんは私好みの素敵なSっ気を兼ね備えたお方。私は本気で鈴木くんに罵倒されたい。「落ちぶれてしまえ」って言われたい。
さらに友人の佐藤くんはいつもにこにこしてて、面倒見がよさそう。へーすけとはまた別の意味で自由に生きてる感じ。私は本気で佐藤くんとお友達になりたい。
へーすけが面倒をみることになる秋くんは、いちいち表情が可愛い。ショック受けてる顔とか喜ぶ顔とか、無口な文表情が心情を語る。私は本気で秋くんのほっぺたを(ry
あともう後輩組の可愛さは異常。
長谷ちゃんと海藤くんなんなの。
あの不思議系とツンデレ。
私が長谷ちゃんを嫁にもらう!!そして私が海藤くんの友達になる!!なってみせる!!←

あと、間って言うか、表情だけで台詞のないページから伝わってくるものが、凄い。
明確な単語を思いつかないけど、あの表情や雰囲気だけで、色んなものが伝わってくる。
それが凄いと思うんです。

そんな感じで私の好きなものが見事に詰まっていて、私のハートを射ぬかれたのです。

マックガーデンという出版社の漫画で、集英社みたいな大手ではないんですが、それでも大きめの本屋さんだとこの「flat」が平積みで売られていたりするので、結構人気は高いのではないかと思います。
今月にまた新刊が出るのでまた新刊の感想だけあげるかもしれない。

手にとって損はない漫画だと思います。

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山本弘氏について

ここで私が書くのは「作家」山本弘についてであり、と学会の方面については特に書きません。
というのも、私がと学会方面の書籍に手を出していないから悪いのですが……。
そもそも私が山本弘の本に出会ったきっかけというのが「詩羽のいる街」という作品の帯を乙一が書いていたからなんですよね。
乙一の新刊がなかなか出ないので、乙一が帯を書いている本も思わず買ってしまう悲しい習性…。

そんなこんなで手に取った「詩羽のいる街」でしたが、とにかく凄かった。
ジャンルとしては「ご近所ファンタジー」と言っていいんだと思うんだけど、内容の濃さを考えると、そこだけには留まらない本だと思います。
「詩羽」という女性が色んな人間と関わっていって物語が展開していくんだけど、この詩羽が完全なる主人公かと言えばそうではなくて、詩羽に関わっていく人たちの方が主人公のような気がします。
この詩羽によって様々な人が出会って繋がっていって変わっていく、というのが物語の大まかなあらすじ。
詩羽はいうならこの物語の中で触媒として機能している。
人と人とをつなぐ存在として登場する。
けれど単なる脇役ではなくて、彼女も彼女としての魅力があって、それが色んな人を引きつける理由だと思う。
それがあるから色んな人と人を出会わせることが出来る。そんな存在。
まぁこの話の筋もさることながら、話のネタの方も、この山本弘の本は凄い。
「ネット社会」や「出版業界」などの裏側の暗い部分をえぐりだすように描いている。
皆が気にはしているけど大多数の人間が取り立てて問題視もしていない事柄を題材にして描いていて、毎回詩羽の活躍で解決を見る。
詩羽が人と人を巡り合わせることでそういった事件が解決する。
ネットの荒しの問題とか、そういうのが解決していく物語を見ていると、詩羽がいれば世界は平和になるのに!!と思うんですが……。
山本弘の作品にはそういった、「大衆の総意の暴走」とか「不特定多数の脅威」とか言ったネット社会とか大衆の怖さみたいなものを描いたものが多くあって、そのほとんどがSF作品なのだけれど、フィクションだからって馬鹿に出来ないよなぁ、といつも思う。
物語はそりゃフィクションだけど、こういう問題は実際あるしあり得ることだと思う。
山本弘の本を世界中の人が読んで正しく理解し共感出来れば戦争なんかなくなるのに、と思うが、無理ですかねぇ。

題材とあともう一つの魅力は小ネタですかね。
特に「詩羽~」なんかは漫画家志望さんとかが出てくるので特にオタク的ネタが多くちりばめられていて、それをいっこいっこ探しながら読むのも面白いです。
巻末の参考資料の中にノンフィクション物も多くありますが加えてラノベが入ってるくらいですからね。

その辺すべてが私のツボに触れたので一つ読んで大変好きになってしまって色々小説を買い漁りました。
この「詩羽」か「アイの物語」という作品のどちらかは是非映像化してほしい作品です。
誰か監督さん…!!一つ頑張って……!!
「MM9」という作品は先ごろドラマ化されましたね。
嬉しい限りだったんですが、深夜放送ということもあり、ほとんど見れていない……orz

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作家芥川龍之介について

純文学の中でも特に自身が贔屓している芥川について語る。
高校の授業で「羅生門」をやって以来、ちょいちょい読んではいたんですが本格的になったのはおそらく浪人してた時。
受験の面接官に「もうちょっと古典の作品読まないの」と言われ、見事にそこに落ちてしまったので「やってやろうじゃねぇか!!」となって買い漁ってから、現在に至る。
まぁこの面接官がいなかったら今の私はないかもしれない。

「葬儀記」「MENSULA ZOILI」「藪の中」「奉教人の死」「神神の微笑」「或旧友へ送る手記」あたりが好きです。
しかし周りにその作品チョイスに賛同してくれる知り合いがいない。何故だ。
「或旧友~」なんかは作中の文句ひとつひとつにはっとさせられて、衝撃を受けました。
といっても別に自殺に共感するってわけでもなくて、死の間際の追想であるこの文章それ自体に美しさを感じたということなんだけど、上手く表現できないな…。

>今はただ死と遊んでいる。
>「生きるために生きている」我々人間の哀れさを感じた。
>君は自然が美しいのを愛し、しかも自殺しようとする僕の矛盾を笑うであろう。

とか、この辺の文章が綺麗だと私は思うのだけれど。
「死と遊んでいる」って表現はこの時この状況に置かれた芥川だから出てくる言葉のように思えます。
おそらくそういった自殺を考えていた芥川の言葉だったからこそ、はっとさせられたし、惹かれたんだと思う。

それから「神神の微笑」は日本の古い神の話ですが、日本の特性がよく分かる作品です。
クリスマス祝ってケーキ食べて、一週間後には年越して初詣に行く、みたいなそういう無宗教的っていうか一個の宗教に執心してないっていうか、そんな日本人特有の感覚。
この短編読むと、そういうものを少し理解したような気分になれる。
宣教師オルガンティノと日本の古い霊との対話の中で、老人の台詞にはなるほどと思わされるものがある。

>たとえば文字を御覧なさい。文字は我我を征服する代わりに、我我の為に征服されました。
>我我の力と云うのは、破壊する力ではありません。造り変える力なのです。
>事によると泥烏須自身も、この国の土人に変わるでしょう。印度や支那も変わったのです。西洋も変わらねばなりません。

このあたりの文章を読むと、確かに外から日本にやってきたものはことごとく日本の体系の中に組み込まれて、日本用のものに造りかえられているなぁと思うのです。
現在その最たるものが「聖☆おにいさん」だと思うんですがw
あれはさ、実際宗教観念の強い国だったら絶対できない設定じゃないですか。
ギャグとは言えそれを表現できる環境っていうのは、他の国からすれば信じられないんじゃなかなぁ。
それも、やっぱりこの日本の根底にある「造り変える力」によって、キリスト教も仏教も、「日本専用の様式」に造りかえられてるからじゃないかなぁと。
この「神神の微笑」を読むとそういうことも考えさせられるし、納得したような気になれるんだよね。

とりあえず二つの作品中心に語ってみましたが、上記の作品全部語りつくしてると記事が恐ろしく長くなるのでこのあたりで切っときます。
また機会があれば語ろうと思いますが、でもこういう、私的にはっとさせられる表現とか考えとかが芥川には多くて、それが私の芥川が好きな理由でもあります。


以下続きで芥川の交友関係について、女性向け的な発言を含む何の役にも立たないことを語ります。

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GAINAXアニメ「フリクリ」について

x2_268cf1b.jpg仕事から帰ってきたらマンションの郵便受けに待ち焦がれていたものが届いていたので、語っておきます。
そのブツは今月遂に発売となった「フリクリ」のBDのBOXなんですが。
OVAとして発売されたのが10年前とか。
私が初めて見たのは3、4年前に友人に薦められてのことでした。
一回見ただけだと話の細かい設定まで理解しきれなくて「面白いけどよく分からん」てなったんですが、それでもキャラクターの可愛さかっこよさには惹かれるものがあったし、台詞の言葉なんかも印象に残るものが多くそれだけではまってしまいました。
そうやって繰り返しみるうちになんとなくSF的な部分も理解が追いついてきて、最終的に小説や原画集まで買ってしまいました。
ここまでハマったアニメってほかにないんじゃなかなぁ。
考えてみるとそこまでアニメ単体でハマったことはないような…。
漫画と併せてとかならまぁあるかもしれないが。

今回のBD発売はDVDを持っていない私にとって大変良い機会だったので勢い余ってぽちっとな!としてしまい、購入してしまったものですが!ですが!後悔はしていない!!断じて!!
実際、高画質なフリクリに歓喜しているところです。

とにかくハル子さんがカッコイイ!!
ってのが私の一番のオススメポイント。

ギターさばきにとにかくしびれます!!

とかって言うとバンドアニメっぽいですが、バリバリのセカイ系アニメだし、ギターは常に鈍器と銃器の役目を果たしている武器。
このハル子さんてメインキャラのひとりである女の人が、そのギター使っての戦闘シーンがまたかっこいいんだ。
「ギターでスイング」って現実で見たらそう素敵なもんでもないけど、アニメだから成立するかっこよさというか。
そういうのがめいっぱい表現されて素敵だなって思います。
しかもそれをやるのが女の人っていうのが、また私の好みにどんぴしゃだったりもする。

それから先に述べた台詞に関してもやっぱりこのハル子さんから発言されることが多いので、そのあたりも私がハル子さんを好きな理由です。

>「空に向かって打ち返してみ。真のスラッガーは現実のボールを打つ前に、まず心の中でアーチを放っているのさ」
>「いーじゃんそときゃ痛い目に遭えば。まずいラーメン食ってみたりするのもさー、なんかおもろいじゃんよ」

このあたりが私のお気に入りですが、話の中で聴くとまた一層深いいい台詞だと思う。
破天荒でわがままでめちゃくちゃで好き放題、でもどっかミステリアス、なのがハル子さんだと私は思うんですが、この自由に生きてる感じにまた憧れちゃうんだよなぁ。
ほかにも何人か女性キャラは出てきて、皆可愛いしいい性格をしてると思うんですが、私はこのハル子さんが一番好き。

で、アニメの内容や表現の話ですが、ネタに全力投球してる感じがいいと思うんだ。
1話と最終話にはアニメなのに漫画を読むような形で会話が進んだりするし、5話はサウスパークやルパンのパロがあったりする。
その完成度の高さには感服させられました。
内容の方ですが、毎回結構な戦闘シーンが入って来るような話なのにどっかゆるいというか。
真面目な戦闘シーンだけで引っ張るってのが少ないのかな。ちょいちょい面白さを入れてくる。
だからおおごとな戦闘もコミカルに描かれていて、そのくせカッコイイもんだからちゃんと緊張して見ていられる、そんな話。
その他にもマミ美とたっくんの微妙な関係だとか、たっくんの複雑な心境だとか、ニナモの家庭事情とか、ハル子さんがたっくんにこだわる理由だとか。
そいういうシリアスな関係性の話も描かれてるから、ただコミカルなだけじゃない。
そのあたり全部ひっくるめてフリクリで、だから面白いんだと思うんですけどね。

あと、あれですね。
基本的にBGMは基本的にThe Pillowsの楽曲を使用しているんですが、もう全部が全部シーンにベストマッチしてて、ホントに見ててゾクゾクします。
流れ始めるタイミングや、サビとシーンの絶妙なかぶり具合とか。
「とにかくフリクリもピロウズもかっけぇぇええ!!」って見てて毎回思ってしまう。

とりあえずこれで私のフリクリに対する愛の要点は語れたと思うんですが、細かく語っていくとキリがないのでここで強制終了しておきます。

ハル子さんのギターで叩かれたいです。

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作家乙一について

小説簡易まとめの項でもちらっと触れた乙一という作家について語りたいと思います。
とにかく私が本格的に本を読むきっかけとなった作家です。
「ZOO」という短編集は乙一作品の分類でいえば「黒乙一」に分類されるものが多く収録されています。
「カザリとヨーコ」「陽だまりの詩」なんかはラストに希望を持たせるような形で解決を見るので「白乙一」寄りですが、とにかく「黒乙一」ってのは人が陰惨な死に方をするので、初めて読むにしては人を選ぶ本だったと今更ながら思います。
そういうのにもある程度の耐性があったので、難なく読むことが出来、またこれが現在の私に大きく影響することになったわけです。
「叙述トリック」というものに本格的に触れたのはおそらくこの本。
それまでは本が好きとはいえど、いかんせんそんなものには出会わない程度の本好きだったため、これに出会った時の衝撃は大変なものだったわけです。
物語のどんでん返し、というか読者の意表を突くための表現に、多感だったころの私は多大なるカルチャーショックを受け、以降現在に至るまで乙一をリスペクトするようになるわけですね。
だからつまり、最初に東野圭吾だとか西尾維新だとかあの辺の作家さんと出会っていればそっちの方に傾倒していたと思います。
今ではミステリというジャンル自体が好きですがやはりその中でも乙一だけは私の中で別格の存在となっています。

それから「白乙一」の作品についてですが、あの最後に少しだけ心が温かくなるようなラストにとても惹かれました。
世界に日が差しているそういう当たり前の光に気付かせられるような、綺麗で透明感のある物語だと思うのです。
「天帝妖狐」なんかはどちらかといえば「黒」の要素が強いですがラストはとても綺麗でせつない言葉で締めくくられているし、「カザリとヨーコ」は虐待の話だけど最後には自分も「なんでもできる!」って気分にさせられる。
そういう、心を少しだけ柔らかな光で照らしてくれるようなそういう作品に強い憧れがあります。
完全に趣味の範囲で時々創作をしますが、根底にはそれが強く残っているように思います。

乙一の文庫になっていて手軽に読める短編集だと「ZOO」「天帝妖狐」「平面いぬ」「失はれる物語」「GOTH」、その他角川スニーカー文庫で刊行されている物などがありますが、私が乙一を読んだことがない人に薦めるなら「失われる物語」ですね。
「白」の傾向が強いのでとっつきやすい短編集だと思います。
乙一を知らない方は是非。


乙一について語ったのでついでと言っては何ですがこの方たちについても書いておこうと思います。

中田永一と山白朝子

このお二方はメディアに顔が出ていないことと、その作風から「正体は乙一ではないか」と憶測されている作家さんです。
確かに最後に心が少し暖かくなるような作品を多く書かれていて、そのあたりが根拠になっていたりするようです。
その他にも書店のPOPやプロフィール、作中の地名や言葉も根拠に挙げられることがありますが、やはりどれも憶測の域を出ません。
私の意見としてはお二方=乙一という説は推していません。
最大の理由としては明確なソースもないのに「そうだ!」と断定してしまうのは私自身納得が出来ないからであり、また仮にこの説が本当だとしたら乙一なりに考えあってのことだろうから無理に同一人物だと吹聴するのは無粋なことだと思うし、違ったら違ったでお二方に大変失礼だと思うのです。
モラルのないファンなんかが「乙一さんですよね?名前が変わってもファンですよ(*^▽^*)」みたいなファンレターが中田さんや山白さんの元に届いてしまったらと考えるとぞっとしますし。
これもまた行き過ぎた仮定の話ですが。

どっちにしたところで好きな作家さんが二人増えるか、好きな作家さんの作品を読む機会が増えるかだけの違いなので、別に知ったこっちゃないってのが本音です。

でも作風が乙一と似通っているのは上記のとおり事実なので、乙一は好きな方は気に入ると思います。まだ読んだことがないって方は是非お手に取ることをお薦めします。
個人的には中田さんの「百瀬、こっちを向いて」は百瀬がホントに可愛いのでオススメ。
それでは今回はこの辺で。

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